■ 高校バスケ最強校ランキングをつくりました。
シリーズ高校バスケと題して、2回に渡って田臥勇太以降の高校バスケの変遷を紹介してきました。
今回は田臥勇太入学(1996)以降の夏のインターハイと冬のウインターカップ(国体は高校単位での大会ではないため除外)、両全国大会の結果をもとに歴代最強チームランキングを作成しました。お楽しみください。
■ 集計方法と注意点
・1996年以降2020年までのインターハイとウインターカップが対象(※2020年のインターハイは中止)
・各大会ベスト4までの高校にポイント付与、優勝が5pt、準優勝が3pt、3位および4位(ベスト四)は1pt(インターハイには原則3位決定戦はなく、3位と4位には差をつけていません。)
・その他のポイントはなし(2冠や連覇などのボーナスポイントはなし)
・合計ポイントが多い方からランキング
となります。TOP6を紹介していきます。
■ 第6位:洛南高校(京都)
(1996年以降)優勝4回、準優勝5回、ベスト四6回、合計ポイント:41
6位は古くから日本バスケの歴史をつくってきた京都の名門洛南高校。毎年世代代表に選出される選手がいる印象です。変遷の記事でも挙げましたが、個人的にもやはり印象に残っているのは、竹内兄弟のチームと湊谷、辻、比江島を中心にウインターカップ3連覇したチームです。数年前にBリーグ京都の試合観戦時に京都駅からのタクシーの運転手さんはBリーグの京都のチームのことは知らず、でも洛南高校のことは知っていたので京都府民にもかなり根付いているんだなぁと感じました。最近は同じ京都の東山高校との全国でも屈指のライバル関係にも注目です。
■ 第5位:北陸高校(福井)
(1996年以降)優勝4回、準優勝4回、ベスト四10回、合計ポイント:42
5位は福井県の名門北陸高校。能代とならぶ伝統校にして現在でも大会上位の常連、どんな年でも少なくともベスト16くらいには入ってくる強豪で、先日の2020年ウインターカップでも順調に勝ち上がり準決勝で明成に僅差で破れベスト四に入りました。今まで数多くの日本を代表するバスケットボール選手を輩出し、現在のBリーグでは五十嵐(新潟)、石崎(琉球)、西村(千葉)、篠山(川崎)、多嶋(北海道)などガードの名選手が多い印象です。
■ 第4位:福岡大学付属大濠高校(福岡)
(1996年以降)優勝2回、準優勝10回、ベスト四6回、合計ポイント:46
4位は福岡県の福岡大学付属大濠高校、通称トロージャンズ。現在のBリーガーでは、金丸(三河)や橋本(北海道)などがいます。大濠も歴史あるチームですが、自身も大濠バスケ部出身の片峯監督も若くさわやか、そして高校にして天下のジョーダンブランドをユニフォームサプライヤーに持つという点からもスタイリッシュなチームです。ただここ最近だとIHの優勝が2回でウインターカップの優勝はありません。決勝まで進んでもなかなか勝ちきれないシルバーコレクター的な印象が強く、特に直近だと同じ県内の最強ライバル福岡第一に次ぐ県内NO.2(それでも全国ではベスト8以上の力を持つ)という位置に甘んじています。留学生を受け入れていないので難しいところもあると思いますが、ファンも多いので個人的にはこれからもう1段レベルが上がって時代を築いてほしいなと思っているチームです。
■ 第3位:明成高校(宮城)
(1996年以降)優勝7回、準優勝3回、ベスト四4回、合計ポイント:48
最近、仙台大学付属明成高校となったのですが、あえて表記上は明成高校としています。八村塁の母校として有名な明成。八村以前から有望な選手も多く、安藤(東京)、伊藤(秋田)などBリーグでも活躍している選手も多いです。しかしやはり八村以降の勝率は凄まじく、過去12年のウインターカップのうち半分の6回は明成が優勝している、ここ10年でいえば最高の成績を残しているチームです。明成も現状留学生を受け入れていない高校ですが、名将佐藤久夫の元には多くの体格、身体能力に恵まえた選手が集まり、2020年のチームもほとんどの出場選手が190cmを越えるというSLAMDUNKの翔陽高校もびっくりのチームでした。その2020年の主力の多くが2021年にも出てくるのでライバルたちは対策に必死かと思われます。これからも少なくとも佐藤久夫監督がいるうちは強豪校でい続けるでしょう。
■ 第2位:福岡第一高校(福岡)
(1996年以降)優勝7回、準優勝6回、ベスト四3回、合計ポイント:56
バスケ大国福岡の福岡第一高校が2位。福岡県は特に高校カテゴリーまでのレベルがすごく高く各カテゴリーの全国大会での成績の良さに驚きます。また、洛南に進んだ比江島や延岡学園を選んだベンドラメ礼生など世代NO.1といっても良い選手の出身も福岡県だったりするのでさらに驚きます。(福岡第一は当然他県出身の選手もいるのですが、並里やハーパーJrなど沖縄県出身の選手も多い印象です。)福岡第一は井手口監督の指導の元ハードな練習で培った体力で無尽蔵に走り回れる選手が多い高校です。他校の常連校に比べ、いわゆる一般的な体格の選手が多く(身体能力的にはその分スーパーな選手もいますが)、ハードなディフェンスとチームワークでチーム力を上げてきます。個人的には河村勇輝が3年時の2019のチームが他を寄せ付けぬ圧倒的なチームだったのがとても印象的です。2020年大会では明成に破れベスト8になったしまったので、雪辱に燃えていることでしょう。
■ 第1位:能代工業高校(秋田)
(1996年以降)優勝13回、準優勝1回、ベスト四3回、合計ポイント:71
ランキング1位は能代工業高校でした。特筆すべきは1996年以降で集計しても2位の福岡第一にかなりの差がついていること(大会開始から集計すればもっと差は開きます)と、決勝での強さ(優勝は13回に対して準優勝はたったの1回)でこの圧倒的な決勝での勝率は改めて最強の名に相応しいものだと思いました。能代といえばやはり我々ファンには田臥勇太の在籍した3年間が強烈に印象に残っており最近こそ上位常連校ではなくなってしまったものの、その後もBリーグで今も活躍する満原(琉球)や盛實(渋谷)など有望な選手を輩出しており、やはり日本高校バスケを語る上では無視できない高校です。来年2021年からは統合の上、学校名も「能代科学技術高校」に変更となりバスケ部の行末が気になるところではありますが、歴史には特別な高校としていつまでも語り継いでいきたいものです。
いかがでしたでしょうか。大会の成績まとめを最後に貼っておきます。(間違いがあったらすいません。)ちなみに惜しくも7位だったのは、宮崎県の延岡学園でした。(合計ポイントは39)
次は2010年以降にフォーカスして同様にランキングをつくってみたいと思います。